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ココロちゃんの言葉はなぜ人生を変えるのか④

目次

第4回 挫折が教えてくれたこと

はじめに

前回、私は三十代の頃、人を上下で見る物差しの中で生きていたことを書きました。

優越感と劣等感の間で揺れ動き、自分の価値を他人との比較の中に求めていました。

しかし人生は、自分が思い描いた通りには進みません。

四十代になると、私は現実社会の中で多くの壁にぶつかるようになります。

そしてその経験を通じて、人から学ばなければ生きていけない自分と出会うことになりました。

今振り返ると、四十代は挫折の時代であると同時に、

人間を見る目が変わり始めた時代でもあったように思います。

思い描いた人生と現実との隔たり
若い頃の私は、自分なりの理想を持って生きていました。

こうありたい。

こう生きるべきだ。

こういう人生を歩みたい。

そうした思いを抱いていました。

しかし現実の人生は、思い描いていた通りには進みませんでした。

努力しても結果が出ないことがあります。

正しいと思うことが認められないこともあります。

自分では一生懸命やっているつもりなのに、

組織や社会は思うように評価してくれません。

いつしか私は、自分が考えていた人生と現実との間に

大きな隔たりがあることを認めざるを得なくなりました。

人から学ばなければ生きていけなかった

四十代になると、転職によって、

私はそれまで以上に人から学ばなければ生きていけない状況に置かれました。

世の中には実にさまざまな能力を持った人がいます。

経験豊かな人。

実務に優れた人。

人間関係の築き方が上手な人。

地道な努力を積み重ねる人。

それまでの私は、自分の理想や考えを中心に世界を見ていたところがありました。

しかし現実の中では、それだけでは通用しません。

多くの人の力を借りなければ前へ進めないのです。

とりわけ転職で未経験の世界に放り込まれた私には、ほかの選択肢はありません。

すべてを、少しずつ、人から学ぶようになりました。

そして学べば学ぶほど、自分に足りないものがたくさん見えてきました。

劣等感を味わうようになった

三十代の頃にも劣等感はありました。

しかし四十代の劣等感は、それとは少し違っていました。

現実が容赦なく自分を映し出すからです。

できると思っていたことができません。

理解しているつもりだったことが理解できていません。

人の優秀さや努力が以前よりよく見えるようになります。

そしてそのたびに、

「自分はまだまだだな」

と思わされるのです。

当時はつらい経験でした。

しかし今振り返ると、その経験は必要だったように思います。

なぜなら、人を見下すことが少しずつできなくなっていったからです。

それでも残っていた上から目線

しかし、ここで正直に書かなければならないことがあります。

私は人から学ぶようになりました。

自分の未熟さも少しずつわかるようになりました。

けれども、私の中にあった優越感が完全になくなったわけではありませんでした。

むしろ厄介だったのは、その優越感が見えにくい形で残っていたことです。

私は謙虚になったつもりでした。

以前より人を尊重しているつもりでした。

しかし心のどこかに、

「自分は本当はもっとできるはずだ」

「自分は本当は特別な人間なのだ」

という思いが残っていたように思います。

今振り返れば、それもまた一つの上から目線でした。

当時の私は、そのことに気づいていませんでした。

壊され始めた自画像

人生は不思議なものです。

私たちは自分の思い込みを、自分自身ではなかなか手放せません。

だから人生は時として、その思い込みを壊す出来事を用意します。

四十代の後半になる頃、私は少しずつ気づき始めました。

苦しみの原因は環境だけではない。

社会だけでもない。

自分自身の中にも原因があるのではないか、と。

もちろん、その頃の私はまだ十分に理解できていませんでした。

しかし振り返ってみると、

この時期から自分自身を見つめる作業が始まっていたのだと思います。

それまで信じてきた自画像が揺らぎ始めていたのです。

そして後にココロちゃんとのカウンセリングによって起きる大きな変化は、

すでにこの頃から静かに準備されていたように思います。

おわりに

四十代の私は、多くの挫折を経験しました。

しかし今振り返ると、その挫折は単なる失敗ではありませんでした。

それは人から学ぶことを教えてくれました。

人を見下すことの愚かさを教えてくれました。

そして何より、自分自身を見つめる入り口を与えてくれました。

ただし、この段階ではまだ変化は始まったばかりです。

私はまだ、自分の中にある見たくない部分を十分には見ていませんでした。

本当の転機は五十代になってから訪れます。

そこで私は、自分が長年見ないようにしてきた自分自身と向き合うことになるのです。

◆次回予告

第5回 見たくなかった自分と出会う

四十代の終わり頃から、私は少しずつ自分自身の問題に目を向け始めました。

しかし本格的な変化は五十代に入ってからでした。

ココロちゃんとのカウンセリングを通して、

私は長年見ないようにしてきた自分自身と向き合うことになります。

優越感。

劣等感。

承認欲求。

そして理想化された自分。

それらが少しずつ解体されていきました。

次回は、私の人生観と人間観が大きく変わることになった、五十代の体験について書いてみたいと思います。

☞元になったココロちゃんのメッセージ

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