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欲と向き合う⑥

6.抑圧と憑依

お葬式と法事の際の私の異常な食欲を振り返ると、今にして気づくことがあります。

まずお葬式の時は、普段では考えられない食べ方でした。

食べた量も、通常の3倍ぐらいあったのではないかと思います。

さすがに、お葬式の後に自分を振り返って、

これは空腹を抱えて死んでいった死者のエネルギーが憑依したのではないかと疑いました。

火葬場でのお見送りもしましたので、可能性はあると思いました。

だから、次の法事では、気を付けようと自分に言い聞かせていたのです。

にもかかわらず、法事の時に、前回ほどではなかったにせよ、がつがつ食べる私がいたわけです。

死者のエネルギーによる憑依でなかったんだ、と思いました。

自分の潜在意識なかにある過去世の飢餓の苦しみを抱えたエネルギーが、

現在の私に憑依し、支配したのだと思います。

私は強烈な飢餓感を抱えた過去世のエネルギーに飲み込まれていたわけです。

捨てられたパンを見て、喉から手が出るほど食べたくなるのですから、

過去世においてよほどの飢餓を経験したはずです。

当時も、ものすごく自分を恥じたでしょう。

だから、その欲望を深く抑圧し、自分でも気づかないように意識下に押し込め、ふたをしたと思われます。

でも抑え込まれたエネルギーは、無意識のうちに自分に働きかけ、自分を操ります。

幼いころから、空腹時のむさぼるような食べ方、我先に人にかまわず食べようとする早食い、

食べ物を残すことへの罪悪感、などの形で、その片鱗が顔をのぞかせていた可能性があります。

その当時の飢餓感と湧き上がる貪欲は、過去世で心の傷となった経験であり、

抑圧して心に蓋をすることで、未解決のまま持ち越したと思われます。

これがカルマです。

(「欲と向き合う」⑦に続く)

(花町宰)

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